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れいばんサンのひとりごと

今回のお言葉 「ひとりで壁当てしていて親にうるさいと怒られました」by悲しい少年時代を送っていた新人

とにかく、天候不順による試合中止の多い年だった。実に7回もの予定していた試合を雨等に阻まれた。
一度は、季節外れの台風にも見舞われた。そして、雨が降るときにはその量も尋常ではなかった。

広島県では8月、豪雨により山が削り取られ多くの家が流されるなどの大災害が起きた。
もはや「たかが雨」と高を括っていられる状況ではないのかもしれない。
気候変動について研究が進められるようになってから久しいものの、まだまだ途上にある重い課題である。
とはいえ、地球の動きは待ってはくれない。
問題を解消するための処方箋を得るために日夜努力している研究者らに敬意を払いつつ
我々で出来る事は何かを、常に問いながら生活を続ける時が来たのかもしれない。次世代のためにも。

豪雨による被害に心を痛めつつ、今年の自然災害はそれだけに留まらなかった。
台風が異例の勢いを保ったままいつもより早い季節に本州に上陸した。
異常なまでの雷鳴もあちことで轟くこととなり、野球場では青年が犠牲となった。
そして、大地からは人間サイズの生物などを遥かに凌駕するような力が吹き出した。
おとなしいと思い大勢の人々が集っていた場所が、突然、活発な火山となり噴石が襲いかかった。
年末が近づいた週末には、再びイヤな警告音を人々は耳にした。
雪が降り積もり始めた季節での大地震による避難行動は、お年寄り等の体には堪えることであろう。

古くより自然とともに生きてきた日本の人々。古の人々はこの自然災害達とも共存してきた。
カミナリの道筋を見ながら「龍」だと思い、洪水から身を守るために「亥」に願いをこめた。
八百万に神が宿ると信じ、それらに頼りながら自然と共に暮らしてきた。
現代を、それを放棄したから再び大きな災害に見舞われるようになったのだ、などとは言わない。
しかし、我々はどこかでそれらに対する畏怖を忘れていたのかもしれない。

気候変動による異常とも取れる現象は、直裁的な自然災害としての表出のみではない。
近年、これまで考えられていた北限を遥かに超えるエリアにまで動植物が進出しているといい
発生が珍しかった病原菌に罹患するケースも増え始めている。

夏場、日本の都心部においても、数十年に渡って姿を現さなかった病原体が検出されて世間を騒がせた。
デング熱が日本で流行したのは1950年代、南太平洋等の戦闘地域から兵士が戻られた頃である。
自然発生かと思われる、海外渡航歴が近日中に無い人々の感染という今年の事態は
実に、気候変動による自然環境の変化ではないかとも想起させるに十分である。

そして、アフリカの西では、今なお多くの人々が根治困難な病と闘っている。
医師達の隔離行動に疑心暗鬼となった現地の人々は、病原菌を体に保ちながら外に抜け出し
町中に感染エリアを拡げているとの話も聞く。
元々発症例の無かった国での出来事である。知識が少なければ人々も不安と不満に苛まれるものであろう。

全てが気候変動のせいとは言わない。否、言えない。それほどまでに我々は未だ知識を持っていない。
地球サイズの全てを把握している訳ではない我々人類が、これらの変動にどう対処すればいいのか。
単純に、その変動と同居できるスタンスを確保するしかないのかどうかも今後の課題となるであろう。
大雨が発生すれば土砂が大量に押し寄せるようなエリアを国家として守る術を考えて欲しい。
地震が起きることは太古から知っているこの国土で、被害を最小限に抑える方法論を模索して欲しい。
そして、今まで発症例の無い伝染病がこの国に於いてもエンデミックする可能性を検証して欲しい。

否、他人に依存するばかりではなく、我々個人がそれを考えなければいけない時なのかもしれない。

ただ、数多く降られた日曜日の雨も、全ての週では無かったことに少し期待を寄せよう。
29回のうち7回に留まってくれたことに、少しだけ感謝しよう。
雨は雨で必要なのだ。農作業を行う人々にとっては欠かせない存在なのだ。
古の人々は、蛇や河童や龍に「雨」や「田」の神を思い浮かべ祈りを捧げてきた。

十分に潤う水達に敬意を払い畏怖を感じる。そろそろ、その考え方をもう一度学び直す時なのかもしれない。

とはいえ、
やはり週末の雨はカンベンして欲しいものだ。我欲の塊であるニンゲンとしての嘆願である。

我欲と必要の間に挟まれた心中ではあるが、やはり、今年も野球ができたことに感謝しつつ
来シーズンも新たな出会いやストーリーが出来ることに喜びを感じたいと思う。

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