◆バッテリー◆　山田/大畑→吉田

まるで、筋書きがあるかのようなドラマチックな展開だった。2002年に入団し、低迷していた球団のピンチを救い、瞬く間にヒーローの座についた青原選手がついにこの時を迎えた。15年に渡るレイバンス生活、そして30年以上にも渡る野球人としての生活に一度ピリオドを打つ日がやってきたのだ。前回のリーグ最終戦でホームランを放ち満足気味の青原だが、グラウンドの神は簡単には終わらせなかった。先発を任されたのはエース山田。そして、女房役は1年ぶりに復帰の大畑。試合前に新人王の表彰を受けた大畑もまた、青原のために全力で守った。3対1で迎えた3回には、二塁打で出た青原を返そうと、三上が渾身の内野安打で1点をもぎ取った。7回、エースの後を受けた吉田も懸命な投球で1失点に抑えた。4回に逆転するも5回に追いつかれ7回のこの1失点で4対5。だが最後まで諦めないレイバンス。新人関戸が激走の三塁打で同点。三塁にランナーを置いて2アウト。最後の打者は球団会長。青原へ餞の渾身サヨナラ打。全員一丸の野球で見事勝利を手にした。