◆バッテリー◆　横地/大畑→松島大畑

桜が満開となったこの日、二人の選手が休場することになった。副業の関係で今季残り試合への出場が難しくなった横地新投手がその1人だ。エース山田が突然の不在となり、急きょ白羽の矢が立った横地。動じることなく開幕投手を努め、さらにはリーグ戦の開幕投手も努めた。巡り合わせで勝投手の権利は得られなかったものの、粘投・好投を魅せ球場に詰めかけたファンを魅了した。この日は登板の予定は無かったが「最終戦」との連絡を受けた球団幹部が現場首脳陣に登板を指示。2番手としてマウンドに上った。2点を失ったが奪三振3の好投。最後の投球を終えると、ファンの拍手に応えてベンチに下がった。そしてもう1人が岩永選手。2010年に入団。最初の打席で振り逃げを決め、以来、数多くの三振を築いてきた名手だ。常人が10年で達成する記録をわずか5年で成し遂げるなど、まさに「神」の領域を見た男がまさかの海外移籍。球団は快くポスティングを受け入れた。史上最速の150三振をあと「1」にしておきながら四球を選び続けたKYさを残し「K」平伝説が終幕した。